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誤りやすい法人税・消費税の個別事例の実務検討

フリーレント期間がある賃貸借契約に係る課税仕入れの時期等

事例

当社は、契約期間3年で、最初の6ヶ月間は賃借料が無料となるフリーレント契約で事務所を借りることになりました。契約期間の中途で解約すると、残りの期間の賃料を支払わなければならず、無料の6ヶ月間を含む3年間の賃借料の総額は確定しています。 会計処理としては、その家賃総額を36ヶ月で按分した1ヶ月あたりの賃借料を毎月計上していく方法を採用します。
今期計上するフリーレント期間中の賃借料(実際の支払はなし)について、仕入税額控除を行うことはできますか。

【解説】

仕入税額控除が認められると思われます。
消費税法上、「課税仕入れを行った日」とは、課税仕入れに該当する資産の譲受けもしくは借受けをした日又は役務の提供を受けた日をいいます。これらの日がいつであるかは、消費税法基本通達第9章(資産の譲渡等の時期)に準ずるとされているので、原則として、所得税又は法人税の所得金額の計算における、資産の取得時期または費用等の計上の時期と同じ発生主義によることになります。

また、消費税法上、「課税仕入れに係る支払対価の額」とは、課税仕入れの対価の額(対価として支払い、または支払うべき一切の金銭又は金銭以外の物もしくは権利その他経済的な利益の額をいいます。)をいい、消費税額等に相当する額を含むものとされています。

そのため、この事例の場合、その賃貸借契約において、フリーレント期間におけるその事務所の貸付に係る賃料を無料としていることが明らかである場合には、そのフリーレント期間における事務所の借受けは課税仕入れに該当せず、フリーレント期間終了後において実際に支払うこととなる賃料(実際に支払う金額)が、課税仕入れに係る支払対価の額に該当し、仕入れ税額控除の対象になるのが原則であると考えられます。

しかしながら、事例の場合、その賃料の、法人税における所得金額の計算における費用等の計上の時期について、期間按分によることになるものであるとすれば、その賃料の、消費税における課税仕入れの時期について、法人税法上の所得金額の計算における費用等の計上の時期と同様に期間按分によることとしても、一般的には認められると思われます。


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