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誤りやすい法人税・消費税の個別事例の実務検討

簡易課税の事業区分(喫茶店)

事例

当社はコーヒーデリバリーの専門店です。コーヒーの豆などの原材料を仕入れてコーヒーを作り、コーヒー入りポットを納入する(宅配を行う)ことが主たる業務であり、売上げのほとんどがこの売上げで占めています。
しかし、ビルの1室を借りていることから、簡易な接客用の椅子・テーブルを設け、副業でコーヒー専門の喫茶を営んでいます。
この場合、主たる業務がコーヒーデリバリーである以上、そのコーヒーデリバリーの売上げ又は売上げ全体が第三種事業と考えて問題はないでしょうか。それとも喫茶を営んでいることで「飲食設備を有する」こととなり、その売上げ全体を第四種事業と判断すべきでしょうか。

【解説】

簡易課税の事業区分において、事業者が行う事業が第一種事業から第五種事業までの事業のいずれかに該当するかの判定は、原則として、その事業者が行う課税資産の譲渡等ごとに行うこととされています(消基通 13−2−1)。
ところで、消費税法基本通達13−2−8の2《旅館等における飲食物の提供》(注)1の規定において「食堂等が行う飲食物(…)の出前は食堂等としての事業であり、第四種事業に該当するが、…」とされているのは、食堂等が行う飲食物の出前については、自ら調理した食品を小売りすることとは異なり、店舗内で顧客に飲食物を提供することの延長線にあることから、第四種事業に該当することとされているものと考えます。

そうすると、事例の場合、その事例照会の内容からみて、本来、当社はコーヒーデリバリーの専門店であってコーヒーの宅配を主たる事業としていて、副業的にコーヒー専門の喫茶をさせる事業を行っているとすれば、その簡易課税の事業区分において、自己の製造したコーヒーを宅配の方法により販売する事 業は、製造小売業として第三種事業に該当すると考えます(消令 57(5)三へ、消基 通 13−2−8の2(注)2)。

また、その簡易課税の事業区分において、コーヒー専門の喫茶をさせる事業は、その喫茶のための接客用の椅子やテーブルを設けていることは、喫茶のための設備を設けていることになると考えられますから、たとえそのコーヒー専門の喫茶をさせる事業が副業として行われているとしても、喫茶のための設備を設けて、主として注文によりその場所で喫茶をさせる事業として、第四種事業に該当すると考えます(消令 57 (5)四ハ、五、消基通 13−2−8の2なお書)。

  • (注) 二以上の事業を営む事業者で、そのうち一の事業又は特定の二の事業に係る課税売上高が全体の課税売上高の100分の75以上を占める事業者については、みなし仕入率の適用に当って特例計算によることも認められています(消 令 57(3)、消基通 13−4−1、13−4−2)。

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