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誤りやすい法人税・消費税の個別事例の実務検討

自動車事故があった場合の損害賠償相当の金額等の課税関係

事例

当社は運送業を営む法人です。
当社の従業員が業務中に交通事故を起こし、積荷であったB社の商品が販売できなくなってしまいました。
そのため、損害賠償として、その販売不能の商品の代金相当額210,000円(税込)をB社に対して請求する運送料1,575,000円(税込)から差し引いて請求することにしています。 この場合、その商品自体は使用できないものですから、その損害賠償に相当する金額は、対価性はなく、課税仕入れに該当しないものとして処理して問題ないでしょうか。

また、その損害賠償相当の金額は、従業員の不注意が原因のため、今後12ヶ月間の給与から分割して天引きすることにしています。(税込210,000円÷12回=毎月17,500円) この場合、天引きした損害賠償相当金額の課税関係はどうなりますか。

【解説】

事例の場合、貴社がB社に対して売上代金から差し引いて支払うことになる損害賠償相当の金額は、貴社においては心身または資産に加えた損害の発生に伴い、その損害補填として支払うものと認められます。

そのため、その損害賠償相当の金額は、資産の譲渡等の対価に該当せず課税の対象外(不課税)になり、その支払うこととなるA社においては、課税仕入に係る支払対価に該当せず、仕入税額控除の対象にはならないと考えられます。

また、貴社が貴社の従業員の給与から天引きする損害賠償相当の金額についても、貴社の損失又は費用を補填するためのものとして収受するものであるため、資産の譲渡等の対価に該当せず課税の対象外(不課税)になると考えます。

根拠法令: 消費税法2条1項8号、12号、30条1項
消費税法基本通達5-1-2、5-2-5

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