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誤りやすい法人税・消費税の個別事例の実務検討

ゴルフ場を経営する法人が販促目的で交付する
株主優待(グリーンフィー無料)券の取扱い

事例

 当社はゴルフ場を経営していますが、同族以外の株主が多く、販売促進の目 的で持株に応じて株主優待券を発行しています。会員権は預かり金方式ですが、当社の株主は全て会員でもあります。株主優待の内容は、グリーンフィー(平日2,000円、休祭日3,000円)を無料にするという内容です。このような優待券の交付は交際費となりますか。

 交際費になるとすると、いつの時点(交付したとき又は使用したとき)で、交際費とすべき金額をどのように計算することになりますか。

 一般的に上場会社は自社製品を株主優待で配布していますが、このような株 主優待も交際費になるのでしょうか。

 また、自社製品とは関係ないものを株主優待で配布しているケースもありま すが、これも交際費ですか。

【解説】

 税法上、交際費等とは、「交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入れ先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用」をいうものとされています(措法 61 の 4(3))。
この場合の「事業に関係のある者」には、従業員のほか株主等も含まれます から、仮に、株主等に対して交際費等を支出した場合には交際費課税の対象となります。

 この場合の「事業に関係のある者」には、従業員のほか株主等も含まれますから、仮に、株主等に対して交際費等を支出した場合には交際費課税の対象となります。

 しかしながら、一方では「交際費等」は「支出する費用」とされていますから、金銭の支出を伴わない贈答、接待等の費用は「交際費等」に該当しないことになります。

 ご質問の場合には、いわばゴルフ場を無償で使用させるということであり、そのこと自体に費用を支出しておりませんから、「通常のグリーンフィー」に相当する金額を交際費等として処理する必要はないと考えられます。

 ただし、例えば、贈答品を他から購入して配布するといった場合には、その購入費用を支出していますから、その購入費用は交際費等に該当することになります。なお、遊園施設の無償接待入場券による施設の利用が交際費等に該当するとした判決があり、その射程距離が注目されています(21.7.31 東京地裁等)。


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